白柴ハルキと飼い主ヨシヒコの日常

白い柴犬のハルキの飼い主が日常を記録していくブログです

読書メモ 督促OL修行日記

0113 こんにちは、ヨシヒコです。
 
最近読み終えた本で面白かったのが、
榎本まみさんの
です。
 
普通のOLが丸腰でコールセンターという戦場に入ってしまったことから、この日記は始まります。
過酷な毎日でいかに生き残れるか、どういった工夫をしていったのか、
人間相手の商売をしている方なら全てのかたに参考になると思います。
 
僕がハイライトした部分をあげておきます
 
人間がつい無意識に動かされてしまう三つの感情が紹介されていた。その三つとは「恐怖心」「義務感」そして「罪悪感」だった。  言われてみれば回収ができる先輩たちは、たしかにお客さまに入金してもらう時にこの三つの感情を絶妙な加減で刺激して

 

 
プロのスポーツ選手が、アマチュアの選手と違ってものすごくストイックな食事制限やトレーニングに耐えるのは、もちろん結果を出すためでもあるけど、自分が「プロ」だと思っているからじゃないだろうか。「プロ」とは、それでお金をもらう。たとえお客さまに理不尽な言葉で 罵られたって、「私は督促のプロだ、これで食べてるんだ!」と思えば仕事のうちだと割り切れる。  プロ意識を持つこと。これは他人のためではなく自分の心を守るためにも役立つ一つの手段

 

 
「とにかく、ゆっくりしゃべって。そうしたら自信がありそうに聞こえる

 

督促をする私たちがゆっくりしゃべると、お客さまも釣られてゆっくりとしゃべってくれる。人間、怒ってる時は自然と早口になってしまうが逆にゆっくりした口調で怒ることはむずかしい。だからゆっくりしゃべると、穏やかな雰囲気で交渉をすることができる。  こうして先輩方はついつい険悪になりがちな督促の電話でも印象良く会話することに成功していた
 
「カードが店で使えなくて大変だったよ!」 「お店で恥ずかしい思いをさせてしまい、申し訳ございません!」 「さっきのオペレーターの態度が気に入らない! クビにしろ!」 「先ほどの者がお客さまに不快な思いをさせてしまい、申し訳ございません!」  このように「具体的な言葉」+「謝罪」を繰り返すことで、「相手の気持ちをわかっている」と示すことができると

 

 
「いいですかN本さん、クレームを言ってくださるお客さまは、謝ってほしいと思ってるだけじゃなくて、自分の気持ちをわかってほしいから電話をかけてくるんです

 

 
「なんで何度も何度も電話かけてくるのよ! あんたたち、しつこいのよ!」 「ご迷惑をおかけします、でもちゃんと電話に出ていただいてありがたいです!」 「何度も電話してこなくていいでしょ!? 私は毎月遅れてもちゃんと入金してるんだから」 「いつもご入金いただいてありがとうございます。電話しつこくてすみません!」 「だいたいあんたたちの対応はなってないのよ!」 「貴重なご意見をくださりありがとうございます!」 「謝罪は何度も繰り返すと誠意が薄まるので、黄金比は、謝罪2に対しお礼1です。『申し訳ございません』が3回続くとくどいと考えてください。『申し訳ございません』を3回使っていいのは、クレーム対応を締めくくる時だけ

 

 
なんと日本社会で相手に印象を与えているのは、意外なことに「声」→「顔や服装」→「体格」の順番だという説がある 

 

軽妙な文で最後まで楽しく読めました。ブログをまとめたものらしいのですが、なかなか文才ありますね!

最後はなんかホロっときました^ ^

 

 

督促OL 修行日記 (文春文庫)

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